先日ベトナムのハノイに行ってきました。
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ベトナムのハノイに行った目的は、現在顧客にに提案中のITシステムの構築を依頼する事です。
つまり顧客に提供するITシステムを外部ベンダーに作ってもらって、それを納品するという計画なんです。
自社には開発者はいないので、プロの手を借りるという事ですね。
そもそも弊社はITの会社ではあるんですが、IT基盤を構築する方がメインの仕事です。
IT基盤の構築っていうのは、つまりIT機器の物理的な設置、設計、設定をして、アプリケーションが動くための基礎の部分を造り上げるという作業の事です。
IT機器には沢山の種類がありますが、代表的なもので言えばサーバー、ストレージ、ネットワークのあたりがあります。
サーバーはクライアントからの要求を処理するための機能を持った機器。
ストレージはサーバーで処理したデータを格納しておくための格納庫。
そしてネットワークはそれらIT機器をつなぎ合わせるための配線です。
これら基盤があるからこそ、その上でアプリケーションやウェブサイトが動き、そしてクライアントからの要求を処理することができます。
例えばGoogleで検索する時
例えば、あなたはグーグルを使って色々と検索をしますよね?
検索する時はあなたのパソコンだったり、スマートフォンだったりといったマシンを使います。
これらは要求を出す側なのでクライアント(依頼人)と呼びます。
そしてこのクライアント上でGoogle Chromeは、Safari等のWebブラウザを起動します。
ウェブブラウザを立ち上げてGoogleにアクセスして、そこで検索キーワードを入力して、検索結果の表示を待ちますよね。
この時、あなたはクライアント上のWebブラウザから、Googleのサーバーに接続しているわけです。
Googleのサーバーには検索処理をするロジックが搭載されています。
ですので、あなたの入力したキーワードを元に、サーバー上のロジックを使って検索をし、その結果をあなたのWebブラウザに表示させているのです。
ちなみにあなたのクライアントとサーバーが繋がるためにはネットワークが不可欠です。
最近ではWifiが良く使われていますが、会社のパソコンとかだと、ネットワークのケーブルが物理的にパソコンに刺さっていたりします。
そしてそのケーブルは床下にある穴(ポートと呼びます)に接続されています。
その床下からはさらにビル内の他のネットワーク機器(スイッチやルータ)に接続されていて、それらはさらに外の世界へとつながっています。
この仕組みはWifiでも同じです。
Wifiは物理的なネットワークケーブルの代わりに、目に見えない電波を使ってデータを転送させているだけです。
最終的にはネットワーク機器につながり、そこから外の世界に飛び出していっています。
物理的に繋がっているネットワークケーブルとWifiは、結局のところ同じ経路で外の世界に繋がっているんです。
このように、ネットワークがあなたの持っているクライアントとサーバーを繋げているからこそ、Googleの検索サービスなどを使う事が出来るのです。
というわけで、IT基盤というのはITシステムが稼働するために必要不可欠なインフラストラクチャなんです。
そして、そのIT基盤の上では様々なアプリケーションが動いています。
IT基盤の上で動くアプリケーション開発はオフショアの開発ベンダーに依頼
前置きが長くなりましたが、弊社はそのIT基盤を構築して提供するのが主な仕事ということです。
そしてその上で稼働するアプリケーションはまた別のレイヤーで、弊社にはそのための要員がいません。
要は、アプリケーション開発は出来ない、という事です。素直に。
そのため、お客様がアプリケーションを作りたい、と要求してきたら、誰か別の人に頼らざるを得ないんですね。
そこでお世話になっているのがベトナムのITベンダーというわけです。
このITベンダーは、アプリケーションの開発を生業としている会社で、たくさんのプログラマが在籍しています。
ウェブサイトの構築だったり、モバイルアプリの構築をしています。
ERPとは企業内の経済活動のデータを一元管理するシステムである
そして我々が今回依頼しているのはERPの構築です。
ERPというのは、Enterprise Resource Plannningの略なんですが、要は企業内の様々な経済活動のデータを一元管理してそれを財務諸表にまでまとめる事が出来るアプリケーションの事です。
あなたも会社で見積もりを作ったり、発注書を作ったりすると思います。
また在庫管理だったりとか、商品の組み立てなどもする事もあるでしょう。
そしてそれらが顧客に売れれば売り上げが上がり、その売り上げ情報は会計の担当者によって財務諸表に落とし込まれていきます。
小さな会社であればExcelとかで管理できる量のデータかもしれません。
が、ある程度会社の規模が大きく成れば、取り扱うデータ量もビジネスの規模に比例して大きくなります。
そうなるとExcelでは賄えなくなります。
そこで出てくるのがITシステムです。
例えば見積もり情報を一元管理するための営業支援システムだったりとか、在庫の出入りを管理する在庫管理システムです。
複数の別々のシステムを使ってビジネスを運営していく事も可能ですが、それだと多数のシステムを使いこなす必要があります。
そのうえ、各システムがデータを共有していなければ、データの分析をしたり、システム間のデータ連携にも余分な手間がかかります。
そこでERPの登場です。
ERPにはたくさんの機能がありますが、それら機能が共有されたデータを参照します。
データを一元管理できるうえ、そのデータを有効活用できるという事です。
そしてその経済活動のデータをまとめて財務諸表を作成することもできるのです。
どうですか?なかなか理想的でしょう?
ただ、やはりこのERPというシステムは、ビジネス活動に直結しますので、機能も複雑になってしまうのは避けられません。
また導入にあたっては相応のリソースと期間がかかるので、コストもかさみます。
マイクロソフトなどの大手ベンダーもこのERPシステムをパッケージで提供していますが、ライセンスだけで毎月数百万というのもざらです。
高いですよね。
ただそれだけコストをかけても導入する企業が多いのは、そのコストに見合うだけのメリットがあるからなんです。
ERPを導入することによるメリット
ERPを導入することで、データを一元管理できて、それを自動的に財務諸表に落とし込める。
そして売り上げデータなどを分析することによって日々の営業活動や経営者の判断に役立たせることができる。
オペレーションを簡素化し、見える化し、無駄を省くことができる。
その結果、ビジネス活動が促進され、より大きな付加価値を顧客に提供できるようになる。
このような目論みでERPを導入するんですね。
そういった背景がありベトナムの開発ベンダーを訪問しました
さて、そんなわけで、ベトナムのITベンダーにそのERPの構築プロジェクトを説明しに行ってきたわけなんですが、まあこれがまた難しい。
言葉の壁だったり、品質に対する考え方が日本人とは異なります。
そこをうまくマネージすることが、海外のITベンダーを活用したオフショア開発の肝になるわけです。
今後、オフショア開発の難しさと対処法など、現場での経験を元に共有していきたいと思います。
ではまた。
↓ハノイの空港で食べたベトナムフォー。美味しかった。
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