【IT業界社員必見!】契約交渉超入門 

IT業界で頑張るあんた、お客様との間で請負契約、準委任契約、済ませましたか?

『いやー、契約って法律も絡んできて良く分からない。』

『契約の交渉をしなきゃいけないんだけど、何にフォーカスすれば良いのかわからない。』

そんな声が聞こえてきそうです。

私もそうでした。営業の方ならまだしも、現場でシステム構築するSEには敷居の高いエリアだと思っていました。

 

でも、SEだったしても知っておく必要がありますよ

経験を積んでいけば、いずれはチームを引っ張って、お客様に案件の提案をすることになりますよね。その際に契約交渉もできれば、自分のチームを守ることにも繋がります。

営業の方に任せているだけでは、いつまでたっても自分事にならず、スキルエリアが広がりませんからね。

 

なので、とりあえずは基本的なところだけでも頭の中に入れておきましょう。

視野が広がって、何でも対応できるスーパーSEになること請け合いです!

 

この記事では、以下の事を説明します。

  • 交渉ってなんだ?
  • 何のために契約書の交渉をするのか?
  • 交渉しないとどうなるのか?
  • 基本の交渉テクニック

交渉ってなんでしょうか?

Contents

まずはGoogle先生に聞いてみましょう。かたいから。笑

交渉は利害関係が生じている中で得るために行われる対話、議論、取引である。その目標は相互が受け入れることができる諸条件を導き出し、それに合意することである。したがって基本的に交渉はお互いに利得が得られるウィン・ウィン(win-win)の関係となるはずであり、利害が不一致となればその交渉は失敗となる。

参照:Wikipedia

 

簡単に言うと、こういうことですね。

交渉とは、異なる意見を調整する手法のこと。

交渉って、例えばどんな場面がある?

日常生活の中にも交渉事はたくさんあります。

例えばテレビのチャンネル争い(IT全盛の今の時代ではあまりないですかね。。)

ぼく:8チャンネルが見たい
姉:いや、4チャンでしょ。

例えば、上司との昇給交渉

ぼく:これだけ実績を出したので給与に反映して欲しい
上司:確かに実績はあるな。他とのバランスを考えてどうするか・・・

考えてみると、交渉事って身近にありますよね。みんな経験あることです。

ビジネス上の交渉も、ちょっと専門用語があって難しく感じますが、結局は同じことです。

ビジネスケースで考える

では、実際のビジネス上で起こりうるケースを見てみましょう。

会社A:損害賠償の限度額は弊社の契約ひな型に則って、プロジェクト費用と同額にしてほしい。

顧客B:いや、御社のひな型ではなく、弊社の契約ひな型に則って、上限なしでの契約にしましょう。

良くありそうな話ですね。

何のために交渉するのか?

担当の営業だったら、『大事な案件を失注することはできない。でも会社の不利に繋がる契約は避けたい。』と考えます。

その時に交渉が必要になりますよね。自分も相手もハッピーになれる、そんなWin-Winの関係を構築するために交渉が必要になります。

交渉することでどんなメリットがあるのか?

交渉することで以下のメリットが得られるようになります。

  1. 例え相手が交渉内容の修正はできないと主張しても、契約内容の修正交渉が成功することは多々ある
    →粘ってみたら通った、というケースですね。合理的に説明すれば理解されるものです。
  2. 交渉の結果、自社が譲歩することは、今後の交渉時の交渉材料になる
    →次回以降の交渉時に、『前回は譲歩したんだから、今回はそちらが譲歩してくれ』と言えるってことですね。

では、交渉しない事の弊害は?

逆に交渉しないとどんなことが起こるのでしょうか?

  1. 次回以降交渉が難しくなる
    →『前回は無条件で受け入れてくれたから、今回も同じように行けるだろう』と相手に思われてしまう。悪しき前例です。

例え交渉が失敗して相手の条件を受け入れたとしても、交渉したという事実を残すことによって、『問題なく受け入れられる内容でなかった事』を残すことも大事ってことです。

結果に関わらず、交渉をするということ自体に意味がある、ということです。

自社を有利にするためにも、後々の契約交渉に悪影響を出さないためにも、交渉するようにしましょう。

交渉テクニック

ここでは、3つの基本的な交渉テクニックを紹介します。

これらテクニックは仕事のみに限らず、日常生活でも使えるので試してみましょう。

1.肯定的フレーミング

肯定的な側面を優先して表現することで、相手の理解を得やすくする手法。

例1:損害賠償の上限がないと契約を締結できません。
例2;損害賠償の上限を設けさせていただけると幸いです。

どちらの例が相手に受け入れられやすいと思いますか?

例2の方ですよね?

伝えたいことは同じで、『損害賠償の上限を設けたい』なんですが、伝え方でだいぶ雰囲気が変わってきます。

交渉する相手は人間です。感情があります。

なので、相手が受け入れられやすいよう、なるべく肯定的な表現でこちらの意思を伝えることで、交渉がスムースに進むようになります。

2.二分法

物事を善悪、白黒、可能不可能などの2者択一で考え、どちらかの選択肢を選ぼうとする思考法の事。

例えば相手を食事に誘うときの言い方。

例1:ご飯食べに行く?
例2:日本食とイタリアンどっちに行く?

これは例2の方が成功率が高くなります。なぜなら人は選択肢を与えられると、他の選択肢があったとしても、ついつい与えらえれた選択肢だけに目が向いてしまうものだからです。

選択肢を出すことで、相手の選択の幅を狭めてしまう手法です。

 

3.アンカリング(Anchoring)

二分法と通じるところがありますが、先に条件を出してしまい、その条件を前提として交渉を進める手法です。

条件を出されると、その条件を前提として考えてしまい、自分の提案を修正したり引っ込めてしまう心理を利用しています。

アジアの国に旅行行ったときとか経験したことあるんじゃないですかね?

露店でサングラスを買う際の交渉シーン

店の人:『サングラスはUS20ドルだよ。今なら20%オフで16ドルで良いよ。』

お客:『おお、20%オフお得じゃん。買うか。』

この時の20ドルってやつがアンカリングですね。

店の人に先に言われると、自分の中で『このサングラスの値段は20ドル』なんだ、という前提が出来上がってしまう。

考えの出発点が、相手の提示した条件なってしまう状態です。

実際は市場価値が5ドルだから、そこから交渉するという選択肢もあるのに。

交渉にもテクニックがあるので、相手のテクニックに惑わされないようにこちらも勉強しておきましょう。

まとめ

いかがでしたか?

ビジネスでは交渉事は必ずあります。結果如何に関わらず、交渉することでメリットがあるので実践していきましょう。

 

自分の有利になるように、そして同時に相手の有利にもなるように、上手な交渉をするのがポイントです。

まとめると、

  1. 交渉とは、異なる意見を調整する手法のこと
  2. 結果に関わらず、交渉をするということ自体に意味がある
  3. 基本的な交渉テクニック:肯定的フレーミング/二分法/アンカリング

です。

Win-Winな決着がビジネスの発展には不可欠ですよ!

では、また。

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