Open ERP – Odoo を導入することにした ー 検討編

オープンソースERPのOdooを導入することにした

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業務改善を目論んでERPシステムの導入を検討しています。

といっても、始めからERPを導入しようと思ったわけじゃなくて、完全に表計算ソフトのエクセルに依存しきった属人的な業務オペレーションをどうにか改善しようと思って、色々検討した結果行きついたのがERPだったという流れです。

ちなみに勤め先は総勢5名ほどのシンガポールのITシステムインテグレーター。ITインフラの設計構築と運用を提供してます。最近はアプリ開発の方にも手を出し始めてあたふたしてます。

ビジネスとしては、顧客先に人員送り込んで常駐(顧客先に席を置いてプロジェクト支援したりする)サービスを提供したり、構築するシステムの物販(サーバーとかライセンスを売る)サービスを提供したりしてます。

小規模ではあるんですが、ビジネスのボリュームが増えるにつれて、Quotation、Sales Order, Purchase Order, Invoice発行とかのペーパーワークには労力を割いていて、しかもエクセルでの人力作業だからオペレーションミスの潜在リスクが大きい状態です。

 

そんな状況を打破するべく、色々ソリューションを検討した結果、オープンソースERPのOdoo(オドゥー)を採用することに決定。

ここでは、その決定から導入にいたるまでの道程をメモ。

Odooはまだ日本ではメジャーではないようですが、世界規模では伸びている模様。(2017年7月時点)
開発者コミュニティも活発で、グーグルでOdooで検索すると豊富な情報を得られます。
が、基本どの文献も英語なので、日本人にはそこに壁があるかもしれませんね。

そして導入には多少ITスキルが必要になります。

Ubuntu x PostgreSQL x Pythonって感じです。

でもやってみればできちゃうもんです。しかも検証環境なら(本番環境でも)無料で構築できちゃうから、これはチャレンジする価値ありです。

ちょっと勉強して、自分もしくは自社のITスタッフでOdooを導入して、高額なお金をかけずに業務が改善されれば最高ですよね。

Odooって何よ?

Odooは、オープンソースのERPの名前。
ベルギーの会社が、開発、提供している。

オープンソースって何?

オープンソースとは、ソースコード(プログラムの中身)が開示されている、ということ。
オープンソースのソフトウェアとは、ソースコードが開示されていて、誰でもフリーでダウンロードして使えるもの。

世界中の有志のエンジニアが協力して開発していくため、開発スピードが速く拡張性が高い。
エンジニアはバグの修正にも寄与するのでセキュリティ面でもメリットあり。

ERPって何?

ERPとはEnterprise Resource Planningの略。
会社で起こる業務をまとめて管理して、自動的に会計に落とし込むためのソフトウェアのこと。

例えば販売管理、購買管理の機能などを使ってデータを入力し、帳票を出力するなどが可能。

入力された情報は全てデータベースに格納されるので、そのデータベースから財務諸表の作成などが可能。

会社で起きる業務を全てまとめて管理する基盤ってことですね。

 

代表的なプロダクトにSAPやMicrosoft Dynamicsがある。が、もちろん有料

メジャーなプロダクトは高価で、中小企業では導入コストを賄えないケースが多い。
弊社もユーザー数5名程度と小規模で、資金も捻出できないので、メジャーなプロダクトの導入は現実的に難しいと判断。

で、なぜOdooか?

オープンソースERPであるOdooなら、コストを抑えて業務改善が可能であると考え採用を検討。

ライセンスがかからない形でインプリ(導入)できるから、コストを抑えられるんです。

 

有名どころのERPなんかは、ユーザー毎の課金制度が多くて、1ユーザー毎月数万円とかですからね。馬鹿にならない。

しかも導入の際の初期費用もものすごく高いし。ERPってインプリするのに大きな投資が必要なんです。(メジャーなやつは)

でもそれでも導入してる企業が多いってことは、それだけの価値があるって事ですよね。

 

あと、Odooのユーザーインターフェース(ユーザーが見る画面のデザインとか操作性)はシンプルで分かりやすいのも選定理由の一つ。

レスポンシブ(画面の大きさによって画面の配置が換わる)対応だからモバイルからもアクセスして情報見ることができるのも嬉しいところです。

モジュール(機能)も多く備わってて、CRMとかPOSとか、E-commerceサイト構築とか、色々できるから、拡張の可能性も広がります。

現状と問題点

弊社では現在、販売、購買管理を全てエクセルで管理。

例えば見積書、発注書、請求書の作成とか、各案件の状況トラッキングとか。
そのため、業務が属人的(人の能力、経験に異存)であり、オペレーションミスのリスクを内在している

また、各人がエクセルや関連資料を個別に管理しているため、関係者間で正確な情報が共有できず、作業効率が悪い

解決策

この問題を解決するべく、アプリケーション(=ソフトウェア)の導入を検討。

アプリケーションはスクラッチベース(白紙状態から開発すること)とパッケージ(既に完成している製品)+カスタマイズの2通りの実現方法を比較した。

コスト、開発スピード、拡張性の観点からパッケージを採用。

通常パッケージ選定する際、複数のパッケージを比較してどれを採用するか検討するが、今回は詳細な検討はせずOdooに決め打ち。

なぜ決め打ちか?

ERPの有識者に聞いたところ、パッケージ選定に関して以下のアドバイスがあった。

  1. ERP扱うなら現地向け税制などローカライズ実績があればよい
  2. パッケージは扱うトランザクションが簡易ならノウハウに差異はない

なので、パッケージの差異はそれほど検討する必要が無いと判断。
コストが抑えられ、また市場での実績があるプロダクト、という観点でOdooを選択。

あと、今後カスタマイズとかする必要が出てきた時はオフショアの開発会社に外注する予定で、その会社がOdooを勧めてきた、というのも理由のひとつ。

まとめ

ということで、業務改善を低コストで実現すべく、Odooを導入することにしました。

Odooはまだ日本ではメジャーではないようですが、今後広がっていく可能性は十分あるかと思います。

まずはPOC(Proof Of Concept)の形で気軽に導入してみると良いです。

自分のパソコンに仮想環境構築すればフリーで検証できますよ。導入方法は以下リンク参照。

Odooのリンク

https://www.odoo.com/

日本でOdooの導入サービスしてる企業のリンク(無料でデモ環境にアクセス可能)

http://www.openerp-asia.net/odoo/

 

追伸

私も自社への導入のために勉強してるし、Odoo開発実績のあるベトナムの開発ベンダーと協業してカスタマイズしたりしてるので、少しずつ知見がたまってきました。(2017年10月時点)

何せモジュール数が多くてカバー範囲が広いので、なんでも分かるわけではないですが、購買、販売、CRM、Manufactureあたりはマスターしつつあります。

日本語情報少ないので、Odoo気になる方は情報シェアしていきましょうー。

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